バチカン市国の正面入り口からサン・ピエトロ大聖堂へ

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【ローマ旅行記11 二日目編1~再び、サン・ピエトロ大聖堂へ①~】
バチカンへ
ローマに来て二日目の朝、再び、サン・ピエトロ大聖堂へと向かいました。
前日は、主にシスティーナ礼拝堂を中心に、チカン市国を見に行ったのですが、この日は、サン・ピエトロ大聖堂をもっとじっくり見ようと思い、再びバチカン市国へと向かいました。

バチカン市国は一つの独立国家ではありますが、バチカン市国へ入るためには、特に入国審査などはありません。
システィーナ礼拝堂の方から中に入るためには荷物検査などが有ったのですが、バチカン市国へ正面から入る場合は、その荷物検査なども無く、誰でも入る事が出来ます。
サンピエトロ広場
バチカン市国の正面入り口から入ると、まずは広大なサン・ピエトロ広場へと出て、そこから前方に、壮大なサン・ピエトロ大聖堂の威容を見る事が出来ます。
サンピエトロ大聖堂外観
サン・ピエトロ大聖堂は、4世紀に、ローマ帝国の皇帝・コンスタンティヌス帝の命により建築に着手されました。
イエス・キリストの12使徒の一人で、初代ローマ法王になった聖ペテロがこの場所で殉教した、という故事に因み、その名が付けられたとの事です。

その後、16世紀に、建築家のブラマンテが大改築を命じられ、ミケランジェロ、ラファエロ、ベルニーニなど、名だたる芸術家達が、このサン・ピエトロ大聖堂の改築に携わりました。
クーポラ
サン・ピエトロ大聖堂は、外観の美しさもさる事ながら、中に入ってみると、まず、その天井の高さにとても驚かされます。
あんなに天井の高い建物というのは、私は初めて見ましたが、その天井部分はクーポラという名前になっていて、内部を通って屋上の展望台の部分へと登る事が出来ます。

私は、ローマ滞在の三日目に、クーポラの上の方へと登りましたが、それは後述致します。

さて、サン・ピエトロ大聖堂の中にある最大の目玉と言っても良いのが、やはり、何と言っても、ミケランジェロによって作られた、『ピエタ』という彫刻です。

ピエタ『ピエタ』は、聖母マリアが、処刑された、我が子のイエス・キリストの亡き骸を抱きかかえているという様子を描いた彫刻ですが、これは、ミケランジェロの23歳の時に作られた作品であり、彼のサインが入った、唯一の作品なのだそうです。
ピエタ近距離から
ミケランジェロの天才ぶりは、この『ピエタ』を見るだけでもとてもよくわかります。
聖母マリアや、キリストの表情、そして、二人の身体や、服の襞(ひだ)などの、細かい部分まで、実によく作りこまれており、とても人間業とは思えないような、素晴らしい完成度です。

彫刻で、こんな凄い作品を作れるのは、恐らく、人類史上でも、ミケランジェロしか居ないのではないか、という感想を持ってしまうような、そんな作品だと思います。

ローマに行った際には、是非とも、ご覧頂く事を、お勧め致します。

ちなみに、『ピエタ』の前には強化ガラスがありますが、これは、「かつて、頭のおかしい人が、『ピエタ』に向かって、物を投げつけた事があり、それ以来、強化ガラスが付けられるようになった」との事です。

それ以前にも指を折られるという事件があったそうです。
(現地のガイドさんが、おっしゃっていました)

人類を代表する芸術作品に、そんな事はして欲しくないなあと、つくづく思いました。

サン・ピエトロ大聖堂には、『ピエタ』以外にも、見所は沢山有ります。

例えば、サン・ピエトロ大聖堂の、名前の由来ともなった、聖ペテロの銅像も、その一つです。ローマ旅行記12(2)

聖ペテロの銅像は、サン・ピエトロ大聖堂の、袖廊という場所にありますが、聖ペテロの銅像の、足の部分に触ると幸福になれる、という言い伝えがあるため、

聖ペテロの銅像熱心なキリスト教の信者は勿論、
多くの観光客達が、聖ペテロの足の部分に触るようになって行きました。
私が訪れた時も、多くの人達が聖ペテロの足に触るために、長い行列を作っていました。

そのため、今では、聖ペテロの銅像の足の部分は、すっかりすり減ってしまっております。

ちなみに言うと、「ご利益」が有るのは聖ペテロの左足の部分なのだとか。
私は、試しに、聖ペテロの左足と右足を、両方とも触ってみましたが、右足の方は、足の指がしっかりと残っていましたが、
左足の方は、すっかり磨耗してツルツルになっており、足の指は残ってはおりませんでした。

皆さんも、是非とも、聖ペテロの左足に触って、試してみて下さい。

そして、バルダッキーノという、高さ29mにも及ぶ、ブロンズの天蓋と、
その後方にある、聖ペテロの玉座も、見所の一つです。
流石は、カトリックの総本山と言うべきか、
建造物が、どれも壮大で、圧倒されるような迫力が有ります。
ブロンズの天蓋バルダッキーノ
ちなみに、この天蓋は、ベルニーニの代表作で、
位置でいうと、クーポラの真下の部分にあたります。
この下には伝説ではなく本当に聖ペテロの墓があるそうです。
天蓋の下にハト
天蓋にはハトがえがかれています。

天蓋の奥にはペテロの玉座があります。
この玉座もベルニーニの作品だそうです。
peter-ペテロの玉座
後ろに見えるのはハトのステンドグラス。
ハトは精霊の象徴とされているそうです。

ペテロの玉座

サン・ピエトロ大聖堂の外観に目を転じると、
中央の大聖堂の前には、オベリスクが建ち、
2007_0911_174254-画像 035
大聖堂を中心に、
その建物の左右には、総数284本の柱から成る、
大柱廊が、ぐるりと、サン・ピエトロ大聖堂を、
取り囲んでいます。
ローマ旅行記12(3)
その大柱廊の上には140もの聖人像が並んでいますが、この大柱廊と聖人像は、全てベルニーニと彼の弟子達による作品なのだそうです。

ちなみに、大聖堂の、向かって左側には、バチカン市国の郵便局が有ります。
世界最小の独立国家・バチカン市国の消印を押してもらえる、という事もあって、観光客には大変人気が有ります。

旅先から、この郵便局で手紙やハガキを友達に送ってみる、というのも、旅の土産になるのでとてもお勧めです。

そして、サン・ピエトロ広場というのは、とても広大で、約30万人を収容出来る広さが有るそうです。
ローマ法王の演説が行われる時など、何かイベントが有る際には、このサン・ピエトロ広場が、多くの人達で立錐の余地もなくギッシリと埋め尽くされます。
スイスの衛兵
更に、バチカン市国の、そこここには、
スイス人の衛兵の姿を見る事が出来ます。

これは、かつて、戦争が起こった際に、ローマ法王を、スイス人兵が、最後まで守り抜いた、という出来事に、由来しているそうです。
この制服は、ミケランジェロがデザインした服だそうです。

このように、様々な見所が有る、
サン・ピエトロ大聖堂ですが、
私は、この時のローマ滞在中、このサン・ピエトロ大聖堂を、
旅の拠点とし、何度も訪れました。

そんな風に、何度も訪れたくなるような魅力が有る場所だと、
私は思います。


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